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IMG_小峰こんにちは,船橋の弁護士,小峰です。
遅くなりましたが,皆様,新年明けましておめでとうございます。
今年も張り切って仕事に邁進したいとおもいます。
このブログも,昨年にまして色々な情報を,この市川・船橋の弁護士として発信していきたいと思います。


さて,本日は,親子関係,親権の問題についてです。


時事ネタですが,巷では,芸能人の大沢樹生(44)さんと女優の喜多嶋舞(41)さんが長男A君(17)をめぐる出生騒動が話題となっています。

1997年に両氏の間に“誕生”したAくんとの親子関係をDNA鑑定した大沢さん。その結果は“父子確率0%”というものだったとのこと。これを受け、大沢さんは弁護士をたててAくんとの親子関係をなかったことにする手続をしているとのことです。

このようなこと,実は実際にもあります。

いわゆる出来ちゃった婚の後,生まれた子供。非常にかわいがっていたが,顔が自分の幼顔にはまるで似ていない。疑惑がどんどん広がっていき,DNA鑑定をした結果,親子の繋がりがないことが判明する。ないことではありません(男としてはショックだと思いますが・・。結局,本当の父親は母親しか分からないということでしょうか・・)。

このように結婚後に生まれた子供との親子関係を否定することができるのでしょうか?


ポ イ ン ト

① 結婚に際して生まれた子は自分の子供だと推定される

② 生まれて1年以内なら、夫は嫡出否認の訴を起こせる

③ 親子不存在確認訴訟なら、出生後1年を過ぎても争える

④ 子供には罪はない。子供に配慮した方法を選択すべき

  

【結婚に際して生まれた子は自分の子供だと推定される】

法律では,結婚に際して生まれた子は夫の子供と推定すると定められています。

民法772条
① 妻が結婚中に妊娠した子供は、夫の子供と推定する。
② 妻が、結婚成立の日(婚姻届を役所が受理した日)から200日以降、または離婚から300日以内に生まれた子供は、結婚中に妊娠したと推定する

この条件を満たす場合は,基本的には夫の子供だと推定されます。

 

【生まれて1年以内なら、夫は嫡出否認の訴を起こせる】

 

しかし,結婚中でも妻が不倫をして夫以外の男性の子供を産むことはないとはいえません(夫からすると悪夢ですね・・。)。

 

そこで,この様な夫に認められた制度が

 

嫡出否認(“ちゃくしゅつひにん”と読みます。)の訴え

 

があります。

 

具体的には,夫は、子供の母親(妻)を相手取り、家庭裁判所に嫡出子否認の調停を申立てて、その子供の父親が自分ではないという確認を求めるのです(嫡出否認の訴、民法775条)。

夫が子供と親子関係がないと主張できるのは次のような場合です。

①夫と妻が別居していて、長い間、性交渉がない場合

②夫に生殖機能がない (不妊)場合

③血液型鑑定、DNA鑑定など、科学的鑑定により、親子関係が否定された場合

④その他、親子関係がないことが立証できる場合

 

注意が必要なのは,この申立ては、子供が生まれたことを知った時から1年以内でないとできないことです(民法777条)。

 

件の大沢樹生さんの件も,A君が17歳であるとのことですので,大沢さんは嫡出否認の訴えは使えません。

 

【親子不存在確認訴訟なら、出生後1年を過ぎても争える】

 

では,出生から1年以上が過ぎ、嫡出否認の訴が提訴できなくなった場合、夫はもう絶対に親子関係を争えないのでしょうか?さすがにそれは酷ですよね。

 

もちろん方法はあります。

親子関係不存在確認の訴を提起して、自分の子供ではないとの確認を求めるのです。

 

なお、嫡出否認の訴も同じですが、親子関係不存在確認の訴も、いきなり裁判にすることはできず、まず調停を申立てることが必要です。

夫は,子供の住所地を管轄する家庭裁判所に、子供の(実際には、法定代理人の母親)を相手取り、親子関係不存在確認の調停を申立てることになります。

 

件の大沢樹生さんの件も,現在,この親子関係不存在確認の調停を行っている最中であると報道されています。

 

ここで,母親が子供の父親は別の男性だと認め,かつ,血液型やDNA鑑定などからも明らかな場合は,夫と子供の間に、親子関係がないことを記載した調停調書が作られ、それにより夫はその子供の除籍が申請できます。

 

しかし、母親が、あくまでも夫が父親だと主張すると、調停は不成立となって、争いの場が裁判に移ります。

 

この場合、双方が同意して,血液型鑑定やDNA鑑定が終了し,結論が出ていれば,その鑑定書を証拠として提出して親子関係不存在を証明できると思われます。しかし、そうでなければ改めて裁判所で鑑定してもらうしかありません。

 

ただ、裁判で証明のためにDNA鑑定をするように申立てても、子供が応じなければ裁判所が血液型鑑定を行わないこともあり得ます。というのも,子供に対してDNA鑑定に必要な試料(子供の口内粘膜など)の提出を強制することはできませんので,子供が応じないのであれば,鑑定を行うことができないからです。このように,親子関係を否定する客観的証拠が不十分な場合,裁判所は夫の請求を認めないこともあります。親子関係のような非常にデリケートな問題については,裁判所も特に慎重な判断を行うからです。

 

大沢樹生さんの件も,報道では,大沢さんは自分のルートで入手したDNA鑑定書を下にA君との親子関係を否定していますが,他方で,喜多嶋さん及びA君は正反対の主張をしているとのことです。このままいくと調停は不成立となり,訴訟に以降する可能性が高いといえるでしょう。

但し,親子関係不存在確認訴訟に移行したとしても,最大のポイントとして,やはり客観的証拠の有無になるでしょう。裁判所にてA君の協力の下,改めてDNA鑑定が実施されるのであれば,その結論が大きな意味を持つと思われます。他方で,A君がDNA鑑定に応じなかった場合は,大沢さんが保有している鑑定書の信憑性が問題になるでしょう。鑑定書の作成にあたって入手した試料の正確性,鑑定のプロセスなども慎重に判断されることになります。

 

仮に大沢さんが敗訴して,親子関係不存在が認められなかった場合は,当然A君は大沢さんの実子として戸籍上に残りますし,養育費も払わなければなりません。また、自分の遺産も法定相続人として相続させなければなりません。ただし、A君が成人後、改めて親子関係不存在の訴を起こすことはできると思います。

 

これに対し,大沢さんが勝訴し,親子関係不存在が認められた場合は,A君は戸籍から除籍されます。さらに,喜多嶋さんに対し,慰謝料の請求ができるでしょう。


子供には罪はない。子供に配慮した方法を選択すべき】
 

ただ,結論はどうあれ,子供には何の責任もないことは間違いありませんし,最大の被害者でしょう。

親の事情,もっといえば大人の男と女の事情で,何の罪のない子供の人生を壊すようなことがあってはならないと個人的には思います。

我々弁護士は,この種の相談・依頼を受ける際,まずはこの点について依頼者に強く説明・説得をし,子供の将来に配慮した手続・方法を選択します。

 

そういうことからしますと,今回の大沢さんの一件については,裁判所を使ったやり方や公表の仕方に疑問があります。


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【関連トピック】

 ・ 親権
 
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【年末年始業務についてのお知らせ】

当事務所の年末年始の業務は以下のようになっております。
年内業務 12月27日(金)まで
年始業務  1月6日(月)から

以上どうぞよろしくお願い申し上げます。

小峰 




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小峰です。

先日、今年の流行語大賞が発表されました。
今年の大賞は「今でしょ」「おもてなし」「じぇじぇじぇ」「倍返し」でしたね。
個人的には上半期は「今でしょ」で、下半期は「倍返し」というイメージでした。


さて、実は民法の中にも「倍返し」を定めている規定があったりします。

民法557条
買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。

売買契約に際して、手付金を交付したときは、買主は手付金を諦めれば契約を解除でき、他方で売主も手付金を「倍返し」すれば 契約を解除できるという規定です。
要するに、お互いに手付金額の損失を我慢すれば契約を解除できるということです。
 
この手付とは一体どのようなものなのでしょうか。

手付には基本的に3種類あるとされており、
①証約手付・・・契約が成立したことを証するために交付する手付
②解約手付・・・手付金額の損失を覚悟すれば相手方に契約違反等がなくても契約解除ができるようにする手付
③違約手付・・・損害賠償額の予定として交付される手付
があります。

上記の民法557条で定めているのは②の解約手付のことになります。

手付けは基本的に①の証約手付の意味を持っており、それに加えて②や③の性質を持たせることができます。
なお、当事者間で特に意味内容に合意がなかった場合には、②の解約手付の性質を持つとされています。 


このような手付の制度ですが、手付金額だけ諦めればやっぱり気が変わったという場合でも契約が解除できるので、便利な制度ではあります。
ただ、相手方が契約の履行に着手した場合は、手付を放棄もしくは倍返ししても解除ができませんので注意が必要です。


手付金は不動産の契約など大きな額の契約の際に交付されることが多いですが、その趣旨は契約によって定まりますので、手付がどのような趣旨の手付なのかは契約書等で確認をしておきましょう。


年末にトラブルとかの話題も暗くなるので、今回は一般的な法律の規定の解説にしてみました。
いかがだったでしょうか、
 

もうすぐ2014年ですが、2014年はいい意味での倍返しをしていけたらいいなと思っています。
皆様よい年末&新年をお過ごしください。



小峰 



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